有休がないから半日しか働かずに歌舞伎なんか見に行っちゃうと、大変な赤字なんだよね。幕の内弁当も食べちゃうし。

でも歌舞伎座での思い出はプライスレス。

とはいえ東京都の半額歌舞伎があたったので、一等席を半額の1万円(!)で見に行くことができました。

夜の部なので口上はなしよ。

壺坂霊験記
座頭の夫の目が開くようにと、毎朝観音様におまいりに行っているなどつゆしらず、夫は妻の浮気を疑い、妻は涙ながらに真実を打ち明けます。
己のおろかさと妻への申し訳なさから、夫は身を投げ、座頭の夫を持って苦労ばかりしている妻を解放してあげようと決心します。

といったお話。
前半というかラストまでどちらもかわいそうでかわいそうで泣けます。
妻のおさとのかいがいしさがまた涙を誘います。

でも非常に後味のよいさわやかなお話よ。

登場人物が2人だけというのもあり、非常に質素な感じ。
歌舞伎って、ド派手なものばかりじゃないのね。

高坏
花見に来た大名のお供・次郎冠者は、酒を飲むための高坏を買ってこいと命じられます。
高坏がなんだかわからない次郎冠者は、たまたま通りがかった高足売りにだまされて、下駄を高坏と信じ込み、おまけに預かっていた大名の酒を飲み干してしまいます。
お寺へのお参りから戻ってきた大名と太郎冠者に向かって、下駄を高坏だと言い張る次郎冠者はそのうちその下駄を履いて踊りだします。

めっちゃ面白かった!
さすが勘三郎!
ちょっとまぬけなお供の役柄って、ぴったりよね。

父とは違った舞踊をお楽しみくださいとイヤホンガイドが話していたのを聴いて、あー歌舞伎って、世代を超えて見守る楽しみもあるんだなぁと思いました。
今日見た高坏を、勘太郎が勘三郎になったらどうやって踊るのかな、と見てみたくなりました。

眠くなりがちな舞踊の時間が一番楽しかったです。

籠釣瓶花街酔醒
佐野から出てきた次郎左衛門は、見物に来た吉原で、目の前を通りがかった花魁・八橋に一目ぼれし、足しげく通います。
身請け話が出てきてから、八橋は間夫・繁山栄之丞に、身請けを受けるなら起請文を返せと迫られ困り果てます。
考え抜いた八橋は、店のものや次郎左衛門の連れが大勢いる前で、愛想尽かしを言い渡し、次郎左衛門は大恥をかきます。はたして!

玉さまが大変美しいです。
最初に次郎左衛門をちらりと見やるその流し目たるや、本物の女性か!

まー、菊ちゃんと一緒に出てきたりするとさすがに若々しさが足りないんだけどね!
今回は玉さまが一番美しかったです。

勘太郎は初めてみました。
「勘太郎の芸がますます父親に似てきた」と友人が言ってたのですがほんっとうにそっくり。
団十郎と海老蔵は、似ているんだけどそれぞれ個性があってちょっと違うんだけど、勘太郎はそっっくりでした。すごく不思議な感じ。
親子とはいえ別の人間なのに、しゃべり方とか声色とか、勘三郎が二人いるみたいだったよ。

久々の歌舞伎を堪能しました。
3月に菊さま登場するから見たいけど我慢。菊五郎の弁天小僧は見たからね。

それより4月は助六やるらしい。演目しか決まってないみたいな感じだけど。
しかも1日3公演で夜の部だから、会社を休まなくても見に行ける!

助六は見たい。3月がんばって働こう。

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