副題にある通り、国王・女王を軸に描き出されたスウェーデン史。
そのため、第1章はすでにデンマークの支配下です。

北欧も大陸と同じく、ナショナルな枠組みで歴史を描き出すのは非常に難しく、フィンランドもノルウェーも20世紀になるまで独立してないし、スウェーデン南部は何度もデンマークになったりしてます。

その辺の難しさが以前読んだ中公新書「物語北欧の歴史」には切々と書かれていたのですが、こちら(著者は前述書と同じ)はその辺の複雑な事情を押し切って(やや強引に)スウェーデンに焦点を当てています。

切り口としてはわかりやすくていいと思います。

が、著者は歴史家ではなくジャーナリストというか外交官というか、つまり歴史の専門家ではありません。
新書レベルではちょうどよかったのですが、ハードカバーとなるとちょっと・・・。

特に20世紀まで時代がさかのぼると、王権もかなり弱まっており、国王を中心とした歴史を描くことに限界が感じられます。
現王と先王まで下ってくると、歴史というより著者の思い出話です。

やはり餅は餅屋でないとダメですね。

しかし残念なことに日本にはどうやらスウェーデン史の専門家はいないようで、スウェーデンの歴史となるとこの人しか出てきません。

スウェーデンに対する著者の愛は伝わってくるのですが、2次大戦におけるスウェーデンのジレンマに興味のある私にはだいぶ物足りないものでした。

ただ、基本的な歴史の流れをたどるにはいいのかなという気がします。図書館で借りて正解です。

スウェーデンにも、モスクワの大寒波のせいでロシアに勝てなかった国王がいるのです。ナポレオンの100年ほど前です。
稀代の軍人たちにも果たせなかったロシア征服ですが、日露戦争とは関係ないのかな。
雪中行軍してないか。
ストックホルムには王様の銅像がたくさん建ってるのです。
今度行ったらみんなロシアの方を指してるかどうか確かめてこようと思います。

しかしまーほんとに血みどろの歴史だわね。
ずっと戦争しかしてないみたい。そんなことないんだろうけどね。

ローマとかバチカンとか行かなきゃだめかな。

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