北方領土問題とロシア
2006年10月22日 時事ニュース コメント (2)最近のマイブームは日ロ関係です。
今年は日露国交50周年ということで、これを機にロシアとの関係を見直そうという動きが出てきており、よいことだと思います。
本日付の読売新聞の社説は日露関係についてでした。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061021ig90.htm
ロシアが経済回復を遂げ、強気の外交を繰り広げるけれど、日本としては東アジアにおいて戦略的な外交を繰り広げるためには、ロシアとの関係改善が重要である。
という趣旨なのですが、注目すべきは「日本の主張としては4島返還以外にありえない。この主張は絶対に曲げてはいけない。プーチン大統領の2島返還案は断じて受け入れられない」という論調です。
ロシアの東アジアにおける重要性についてはある程度説得力があるのですが、日本が絶対に4島取り戻さなければならない根拠が弱すぎると思います。
「元々日本の領土だから」という根拠だけでは、大国ロシアとの関係改善とはかりをかけたときに、比べ物にならない小さな根拠です。
たとえば択捉島には石油がたっぷりあるとか天然ガスがあるからとか、日本に返還された場合どんな利益が日本にあるのか、そういったところを主張しないことには、ロシアはおろか国民だって納得できないはずです。
せっかくプーチン大統領が日本との関係改善に前向きであり、どうやら任期中に北方領土問題を解決したい意向を表明しているのに、根拠の弱い4島返還をいつまでも主張しているのはなんともマヌケな話です。
と、ここで他紙の社説はどうなのかなと思い、見てみました。
朝日新聞では、21日付けの社説が日露関係でした。
http://www.asahi.com/paper/editorial20061021.html
こちらも4島返還を基本とすべきとしながらも、「現実的解決法」を探るべきだ、とやや柔軟な姿勢です。
90年代に領土問題解決の糸口が見えかけたときにも日本の外交は失敗し、ロシアとのパイプ役・ムネオは現実案(2島返還)を主張したばっかりに蹴落とされ(今や外務省をののしり続けてるってのが可笑しい)、ロシア外交がミミック状態に陥っている現状を、暗に批判しているように思えます。
読売新聞よりは現実的よね。
まるで、「日本は2島返還案に応じるべきである」と主張することは危険すぎるから「4島返還を軸に」って付け加えといたって感じがします。
しかしヤハリ4島返還の根拠がないので、あまり現実的な主張には響きません。
キリが無いとわかっていてもさらに他紙を見てみましたが、毎日新聞には日露関係に関する社説なし、日経はなんか、50周年だから書いてみた程度の内容でした。
個人的には、今後はロシアが日本に対して、譲歩するような状況にはならないだろうから、ムネオにゴメンって言ってがんばってもらえばいいのにと思います。
なんだかんだ言っても地元で支援されてて、北海道がロシアに一番近いんだから。
北方領土とは関係ないけど、ロシアって中央集権による支配のほうが伝統的に上手くいくんじゃないかって気がするのです。
ま、トップがキレ者じゃないとうまく行かないけどさ。
プーチン政権になってから、独裁的だと批判されることが多いけれど、ロシアがプーチン政権下で強大化しているのは紛れも無い事実だし。
かといって、粛清的な動きが許されるわけではないけれど。
でもそれって、いわゆる西側の価値観であって、その価値観を世界中が受けて入れているわけじゃないじゃない。
もちろん粛清ったって、人殺しはイカンよ。
そういう倫理的な絶対的価値観てのはあると思うけど、すべての国が、自分たちと同じ価値観で上手くいくとは限らないんだと思うんです。
最後話がずれちゃったな。
今年は日露国交50周年ということで、これを機にロシアとの関係を見直そうという動きが出てきており、よいことだと思います。
本日付の読売新聞の社説は日露関係についてでした。
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20061021ig90.htm
ロシアが経済回復を遂げ、強気の外交を繰り広げるけれど、日本としては東アジアにおいて戦略的な外交を繰り広げるためには、ロシアとの関係改善が重要である。
という趣旨なのですが、注目すべきは「日本の主張としては4島返還以外にありえない。この主張は絶対に曲げてはいけない。プーチン大統領の2島返還案は断じて受け入れられない」という論調です。
ロシアの東アジアにおける重要性についてはある程度説得力があるのですが、日本が絶対に4島取り戻さなければならない根拠が弱すぎると思います。
「元々日本の領土だから」という根拠だけでは、大国ロシアとの関係改善とはかりをかけたときに、比べ物にならない小さな根拠です。
たとえば択捉島には石油がたっぷりあるとか天然ガスがあるからとか、日本に返還された場合どんな利益が日本にあるのか、そういったところを主張しないことには、ロシアはおろか国民だって納得できないはずです。
せっかくプーチン大統領が日本との関係改善に前向きであり、どうやら任期中に北方領土問題を解決したい意向を表明しているのに、根拠の弱い4島返還をいつまでも主張しているのはなんともマヌケな話です。
と、ここで他紙の社説はどうなのかなと思い、見てみました。
朝日新聞では、21日付けの社説が日露関係でした。
http://www.asahi.com/paper/editorial20061021.html
こちらも4島返還を基本とすべきとしながらも、「現実的解決法」を探るべきだ、とやや柔軟な姿勢です。
90年代に領土問題解決の糸口が見えかけたときにも日本の外交は失敗し、ロシアとのパイプ役・ムネオは現実案(2島返還)を主張したばっかりに蹴落とされ(今や外務省をののしり続けてるってのが可笑しい)、ロシア外交がミミック状態に陥っている現状を、暗に批判しているように思えます。
読売新聞よりは現実的よね。
まるで、「日本は2島返還案に応じるべきである」と主張することは危険すぎるから「4島返還を軸に」って付け加えといたって感じがします。
しかしヤハリ4島返還の根拠がないので、あまり現実的な主張には響きません。
キリが無いとわかっていてもさらに他紙を見てみましたが、毎日新聞には日露関係に関する社説なし、日経はなんか、50周年だから書いてみた程度の内容でした。
個人的には、今後はロシアが日本に対して、譲歩するような状況にはならないだろうから、ムネオにゴメンって言ってがんばってもらえばいいのにと思います。
なんだかんだ言っても地元で支援されてて、北海道がロシアに一番近いんだから。
北方領土とは関係ないけど、ロシアって中央集権による支配のほうが伝統的に上手くいくんじゃないかって気がするのです。
ま、トップがキレ者じゃないとうまく行かないけどさ。
プーチン政権になってから、独裁的だと批判されることが多いけれど、ロシアがプーチン政権下で強大化しているのは紛れも無い事実だし。
かといって、粛清的な動きが許されるわけではないけれど。
でもそれって、いわゆる西側の価値観であって、その価値観を世界中が受けて入れているわけじゃないじゃない。
もちろん粛清ったって、人殺しはイカンよ。
そういう倫理的な絶対的価値観てのはあると思うけど、すべての国が、自分たちと同じ価値観で上手くいくとは限らないんだと思うんです。
最後話がずれちゃったな。
コメント
誰かが「今さら4島返して貰っても、島に住もうとか自分の先祖が住んでた島だとか思う人なんていないだろう。」って言ってた。
「あの島に関する一番の問題は200カイリ、いわゆる領海問題だろうって。拿捕されちゃうしさ。」
「島はいらないから領海を日本側に譲れって言ったほうがいい!そっちのほうが早い!」
この意見聞いて、あー確かにそうかもなぁなんて思ったり。
たとえば「あそこには石油がある」というのであれば「じゃあ日本の領土にしたいよな」と納得がいくじゃないですか。
でもそういうのが全然ない。
日本は島国だから、国境の変更に慣れてないんだと思うんですよ。
そうそう、4島返還よりももっと現実的主張があるんですよ。
ムネオがんばれ!