見てきましたよ話題作。
11時上映開始で終了が14時です。どひゃー!
アカデミー賞にノミネートされたっていうのは、政治的背景からなんじゃないかという感が強いと思った。
アカデミー賞の基準が何かわからないし、他のノミニーを見てないからわかんないけど。
映画として優れていないわけではないのですよ。
むしろ完成されているので、シロートが生半可な気持ちで手出しできないと言うか。
イスラエル=パレスチナ問題に関心がないし今後も持つことはないという人が見たら、結構しんどいと思うよ。
関心がある人が見るとものすごーく考えさせられる。
水曜日だったので、例のごとくマダムや学生カップルとかが多いのですが、これはひとりで観る映画かなと思います。
長いし重いし。
感想。ネタバレありですので。
常々私は、宗教対立や民族対立というのは日本人には決して理解できない感情があるため、日本人の私は決して理解することができないと思っているのですが、今回も強く感じました。
同時に、自分の無力さも感じました。
私に、この映画を見て涙を流す権利があるのだろうか?
パレスチナの人々の何がわかるのか?
「国がない」という概念は、日本人である私には、「空気がない」と同じくらいありえないことです。ていうか考えたこともない。
しかし、パレスチナの人々は今のところ帰るべき国がないわけで。
PLOの青年が、「ローマ(だったかな?)は何年かけてローマになった?ドイツは何年かけてドイツになった?われわれは待つ。われわれには子供も孫もいる。彼らがいつか必ず祖国を取り戻す。祖国はすべてだ」と語ったのが非常に印象的でした。
暗殺に次ぐ暗殺で、主人公はいったい何を得たのか?
イスラエルは、パレスチナは、何を得たのか?
何が変わったのか?
30年前の貿易センタービルが問いかけてきます。
30年後に跡形もなく崩れ落ちる運命にあるあのビルが。
確かに、終始問いかけてくる映画だったよ。
これは私が言うまでもないと思うけど、
スピルバーグの優れている点は、娯楽作品ばかり作り続けるのではなく、娯楽作品を作って大衆の支持を得たところで、今作のような、考えさせる作品を作るところだと思うのね。
この話を、B級監督とかインディーズで作っても意味ないとおもうのよ。監督のヒロイズムと言うか自己満足にしかならない。多くの人が見なければ意味がない。
この映画は見る人を選ぶと思うけど、
中にはエルサレム問題には興味がないけどスピルバーグは好きだから観る人もいるわけでしょ。
そういう人が、この映画をきっかけに現代を考えるように、考えなくても関心を持つようになればそれはいいことだと思うのです。
無関心こそが最大の罪ですからね。
私一人がエルサレム問題を憂いても何もできないけれど、憂うことは無意味ではないと思うのです。
もちろんエルサレム問題を考えたって、趣味を域を越えないし、私がエルサレムに行って問題解決に役立つことができるわけでもないし。
自分は無力なのであります。
でも世の中には、問題に取り組む大統領がいて、その大統領と仲良くやっている首相がいて、その首相を選ぶ議員がいるわけです。その議員を選ぶのはわれわれなのです。
例のあれですよ、「民主主義」ですよ。
もちろん選挙で外交問題を取り上げる人はほとんどいないけどね。
そうやって政治に関心を持つのも悪くない。
************
エルサレム問題がこじれてしまった理由は、大戦中にイギリスが戦力補強のため二枚舌外交を行なったことが原因で、どうしてアメリカが介入してるのかといえばイスラエルの機嫌をとらないと大統領になれないからで、どうしてアメリカがイスラエルに頭が上がらないかというと有力なユダヤ人をアメリカ国内に大勢抱えているからで、どうしてアメリカにユダヤ人がたくさんいるかというと、国を持たないユダヤ人をヨーロッパの列強が歴史的に迫害してきて、誰もいない新大陸をコロンブスが発見したからで・・・。
戦後60年、チャーチルの信じた新時代は彼の信じたとおりの世界だろうか?
冗談でマンガも描けないし、冗談が通じないことも理解できない人たちがいる21世紀、文明は衝突しっぱなしなのではないでしょうか。
風刺漫画騒動は、デンマークが悪いと思います。
デモが拡大しているのは過激派の扇動だと思うけどね。
宗教の尊厳は守らないと。
11時上映開始で終了が14時です。どひゃー!
アカデミー賞にノミネートされたっていうのは、政治的背景からなんじゃないかという感が強いと思った。
アカデミー賞の基準が何かわからないし、他のノミニーを見てないからわかんないけど。
映画として優れていないわけではないのですよ。
むしろ完成されているので、シロートが生半可な気持ちで手出しできないと言うか。
イスラエル=パレスチナ問題に関心がないし今後も持つことはないという人が見たら、結構しんどいと思うよ。
関心がある人が見るとものすごーく考えさせられる。
水曜日だったので、例のごとくマダムや学生カップルとかが多いのですが、これはひとりで観る映画かなと思います。
長いし重いし。
感想。ネタバレありですので。
常々私は、宗教対立や民族対立というのは日本人には決して理解できない感情があるため、日本人の私は決して理解することができないと思っているのですが、今回も強く感じました。
同時に、自分の無力さも感じました。
私に、この映画を見て涙を流す権利があるのだろうか?
パレスチナの人々の何がわかるのか?
「国がない」という概念は、日本人である私には、「空気がない」と同じくらいありえないことです。ていうか考えたこともない。
しかし、パレスチナの人々は今のところ帰るべき国がないわけで。
PLOの青年が、「ローマ(だったかな?)は何年かけてローマになった?ドイツは何年かけてドイツになった?われわれは待つ。われわれには子供も孫もいる。彼らがいつか必ず祖国を取り戻す。祖国はすべてだ」と語ったのが非常に印象的でした。
暗殺に次ぐ暗殺で、主人公はいったい何を得たのか?
イスラエルは、パレスチナは、何を得たのか?
何が変わったのか?
30年前の貿易センタービルが問いかけてきます。
30年後に跡形もなく崩れ落ちる運命にあるあのビルが。
確かに、終始問いかけてくる映画だったよ。
これは私が言うまでもないと思うけど、
スピルバーグの優れている点は、娯楽作品ばかり作り続けるのではなく、娯楽作品を作って大衆の支持を得たところで、今作のような、考えさせる作品を作るところだと思うのね。
この話を、B級監督とかインディーズで作っても意味ないとおもうのよ。監督のヒロイズムと言うか自己満足にしかならない。多くの人が見なければ意味がない。
この映画は見る人を選ぶと思うけど、
中にはエルサレム問題には興味がないけどスピルバーグは好きだから観る人もいるわけでしょ。
そういう人が、この映画をきっかけに現代を考えるように、考えなくても関心を持つようになればそれはいいことだと思うのです。
無関心こそが最大の罪ですからね。
私一人がエルサレム問題を憂いても何もできないけれど、憂うことは無意味ではないと思うのです。
もちろんエルサレム問題を考えたって、趣味を域を越えないし、私がエルサレムに行って問題解決に役立つことができるわけでもないし。
自分は無力なのであります。
でも世の中には、問題に取り組む大統領がいて、その大統領と仲良くやっている首相がいて、その首相を選ぶ議員がいるわけです。その議員を選ぶのはわれわれなのです。
例のあれですよ、「民主主義」ですよ。
もちろん選挙で外交問題を取り上げる人はほとんどいないけどね。
そうやって政治に関心を持つのも悪くない。
************
エルサレム問題がこじれてしまった理由は、大戦中にイギリスが戦力補強のため二枚舌外交を行なったことが原因で、どうしてアメリカが介入してるのかといえばイスラエルの機嫌をとらないと大統領になれないからで、どうしてアメリカがイスラエルに頭が上がらないかというと有力なユダヤ人をアメリカ国内に大勢抱えているからで、どうしてアメリカにユダヤ人がたくさんいるかというと、国を持たないユダヤ人をヨーロッパの列強が歴史的に迫害してきて、誰もいない新大陸をコロンブスが発見したからで・・・。
戦後60年、チャーチルの信じた新時代は彼の信じたとおりの世界だろうか?
冗談でマンガも描けないし、冗談が通じないことも理解できない人たちがいる21世紀、文明は衝突しっぱなしなのではないでしょうか。
風刺漫画騒動は、デンマークが悪いと思います。
デモが拡大しているのは過激派の扇動だと思うけどね。
宗教の尊厳は守らないと。
コメント
フランス紙とドイツ紙に転載されてから騒動になったのです。
デンマーク人はキリスト教徒と見せかけて日本人並に宗教観が薄いので、デンマーク的には洒落がすぎたってところじゃないかな。
面白半分(じゃないかもしれないけど)に転載したフランス紙とドイツ紙の責任もあるんじゃないのかな。デンマーク紙だけに載っていた段階ではあんまり騒ぎにならなかったし。