ナチスが勢力を拡大し、政権の座について、2次大戦に突入していく時代に教皇だったピウス11世の話。
この人は熱心な親ドイツで、ナチスのユダヤ人絶滅計画を知っていながら、決して公然と批判することはなく、終戦後もユダヤ人に対して謝罪をすることがなかったのです。
世界に5億といわれるキリスト教徒の頂点にあり、神の代理人といわれるローマ教皇がナチスの行動を公に非難していれば、ナチスもユダヤ人狩りをやめざるを得なかったのではないか?なぜ教皇は世界中の教会が強く要望していたにも関わらず沈黙しつづけたのか?
という話。
非常に興味深く読みました。
読んでるとすごーく腹が立ってくるのよ、教皇に。
何で黙ってんだよ!コノヤロー!と。
沈黙の理由に挙げられるのは、宗教の存在自体を否定する共産主義の脅威から教会を守れるのは当時ナチスドイツしかなかった・教皇には宗教的権威という実体のないもの以外なにも後ろ盾(軍事力)がなかった・ピウス11世に限らずキリスト教徒には根底に反ユダヤ主義が存在するため、救済という精神に欠けていた、などなどがあると筆者は述べております。
単純に教皇を批判することはたやすい。
しかしそれでは時代に流される評論家と同じ。
なぜ教皇が沈黙したのか、理解した上で批評を下さないと意味がない。
教皇が沈黙したからユダヤ人が犠牲になったわけでもない。
筆者は最後に、イギリスやアメリカなどの連合国も、ずいぶん前から絶滅収容所の存在を知っていた。それに連合国は教皇と違い、収容所を爆撃するだけの軍事力を充分備えていた。それでも爆撃しなかった。そこには彼らの心の底にある反ユダヤ主義があったためではないかと指摘もしている。
という具合に、ナチスの問題というのは、無数の切り口があるのです。
今回は教皇とナチスという観点ですが、バティニョールおじさんは、占領下のフランスとナチス(フランス人はドイツ占領下でどのような行動をとったか・ユダヤ人狩りに積極的に手を貸したのか)という観点から作られた映画だし。
大学の卒論ゼミは現代史だったんだけど、だいたいみんな大戦を取り上げるんだけどテーマはかぶらない。
一人はナチスの宣伝政策についてだったし、別の子は哲学とナチス(だったかな?)だったし。
私はナチスとユダヤ人の問題を真正面から取り組むことができませんでした。
こーんなちっぽけな自分が研究するなんてオコガマシイ!と思ってね。
だからもっぱら外堀を固めてました。ワイマール共和国とか、オーストリアとかね。
でもナチスドイツに関する研究の正面てどこなのかしらね。
この人は熱心な親ドイツで、ナチスのユダヤ人絶滅計画を知っていながら、決して公然と批判することはなく、終戦後もユダヤ人に対して謝罪をすることがなかったのです。
世界に5億といわれるキリスト教徒の頂点にあり、神の代理人といわれるローマ教皇がナチスの行動を公に非難していれば、ナチスもユダヤ人狩りをやめざるを得なかったのではないか?なぜ教皇は世界中の教会が強く要望していたにも関わらず沈黙しつづけたのか?
という話。
非常に興味深く読みました。
読んでるとすごーく腹が立ってくるのよ、教皇に。
何で黙ってんだよ!コノヤロー!と。
沈黙の理由に挙げられるのは、宗教の存在自体を否定する共産主義の脅威から教会を守れるのは当時ナチスドイツしかなかった・教皇には宗教的権威という実体のないもの以外なにも後ろ盾(軍事力)がなかった・ピウス11世に限らずキリスト教徒には根底に反ユダヤ主義が存在するため、救済という精神に欠けていた、などなどがあると筆者は述べております。
単純に教皇を批判することはたやすい。
しかしそれでは時代に流される評論家と同じ。
なぜ教皇が沈黙したのか、理解した上で批評を下さないと意味がない。
教皇が沈黙したからユダヤ人が犠牲になったわけでもない。
筆者は最後に、イギリスやアメリカなどの連合国も、ずいぶん前から絶滅収容所の存在を知っていた。それに連合国は教皇と違い、収容所を爆撃するだけの軍事力を充分備えていた。それでも爆撃しなかった。そこには彼らの心の底にある反ユダヤ主義があったためではないかと指摘もしている。
という具合に、ナチスの問題というのは、無数の切り口があるのです。
今回は教皇とナチスという観点ですが、バティニョールおじさんは、占領下のフランスとナチス(フランス人はドイツ占領下でどのような行動をとったか・ユダヤ人狩りに積極的に手を貸したのか)という観点から作られた映画だし。
大学の卒論ゼミは現代史だったんだけど、だいたいみんな大戦を取り上げるんだけどテーマはかぶらない。
一人はナチスの宣伝政策についてだったし、別の子は哲学とナチス(だったかな?)だったし。
私はナチスとユダヤ人の問題を真正面から取り組むことができませんでした。
こーんなちっぽけな自分が研究するなんてオコガマシイ!と思ってね。
だからもっぱら外堀を固めてました。ワイマール共和国とか、オーストリアとかね。
でもナチスドイツに関する研究の正面てどこなのかしらね。
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