曇りのち晴れ 暖かい
今日はアイドル先生がお休みなので、別の先生が来ました。
落ち着き払ったダンディー先生でした。
何がきっかけだったか忘れたけれど、ヨーロッパ経済の話になり、かなり面白かったです。ほとんど授業らしい授業はありませんでした。
リンダはザグレブ出身で、ユーゴの内戦を体験しております。
そのため、彼女の話はとても重みがある。
今週は、終戦直後のドイツ人がアメリカ兵と遭遇したときにどういう感情を持っていたか、
5月8日は「敗戦の日」か「解放の日」か「終戦の日」か、ドイツ人の感情はどうだったのかというテーマでした。
その中で、難民となったドイツ人がアメリカ兵に遭遇し、持ち物を回収されたエピソードとなったときに彼女は、
「どの国の兵士もみんな同じよ。何でも取り上げるのよ」と言っておりました。
彼女は「戦争に正義も悪もないの。何もよくはならないし、苦しめられるのは市民だけ」とも言っておりました。
ドイツ人はすぐに「世界大戦はイギリスが正しく、ドイツが悪かったのだ」と言うけれど、彼女にしてみればそれは偽善だというわけです。
うーむ。言葉の重みが違います。
だからといって、彼女は悲観的だったりするわけではありません。とても明るく、とても楽しい人です。
ジャーナリストなのでいろんなことを知っています。
今日のヨーロッパ経済の話は、ヨーロッパ統合の難しさを浮き彫りにしているようでありました。
リンダとフランチェスコがかなり対立していました。
フランチェスコはだいぶ保守的というか、典型的だなと思いました。
彼はベルルスコーニ支持派で、ベルルスコーニはすべてを改善することができたと考えているそうです。
だから今回の選挙結果は残念だったそう。
リンダは、ベルルスコーニはメディア操作をしているんだと疑っていましたが、フランチェスコはそうは思っていないようです。
彼は結構偏見が多い。
口には出さなかったけれど、多分彼は、クロアチアは貧しいと思っていると思う。
貧しいとまでは言わないけれど、EUに加入するほどの経済力があるとは思っていないだろうと思われる。
私にだって感じ取れるくらいだから、リンダもそれを感じ取っていたと思う。
だからちょっと癇に障ったようで、激しく討論していました。
私は相変わらず蚊帳の外であります。
ちょっとアジア経済の話をしましたが。今は中国の時代だぜって。オリンピックに向けて市場を開放し、企業がどんどん工場を作ってると。
ちょっと古い感じだけど。
ドイツ人はW杯後の経済をだいぶ憂いているようです。今はW杯に向けて活性化しているように見えるけれど、それは一時的なものであり、
来年には税率が19%になるし、失業率は下がらないし…。
ニルスはまったく興味がないらしく、落書きばっかりしてました。
あーイケアの話したな。イケア家具は高級家具に似せて作ってあるけどすぐ壊れちゃうって。
フランチェスコは安物買いの銭失いになるだけだからイケアは買わないと言ってました。
保守的だな。
でも安くて高級っぽい家具が買えればいいじゃん、とニルスは言っていました。
そういえば、イケアの創業者って世界一のお金持ちらしいよ。なんて名前だか忘れたけど。
ビルゲイツじゃないのね。
授業の後に、リンダとフランチェスコとごはんを食べに行きました。
トピックは各国文化であります。
ヨーロッパは陸続きなだけあって、いろいろと文化が交錯してて面白いなと思います。
アジアって、日本を除けばだいたい陸続きだけれど、それぞれ独自の歴史・文化を持っているからどの国も違っていると思うのよ。
同じアジアの国だけど、インドとベトナムと日本と、建物ひとつにしても全然違う。
ヨーロッパの場合は、全部同じように見える。そこら辺のアパートとか。
と思うのは私がアジア人だからかしら?
とにかく日本は特殊な国だなと思いました。
日本にはいろんなものがあるけれど、結局すべて日本の中で完結しているから、「文化の多様性」と言ってもヨーロッパの「多様性」とは違った意味合いだと思うのね。
日本語以外の言葉は使わないし、日本語が使えなければ何もできない。
「日本の駅の表示は日本語しかないんでしょ?」とリンダがびっくりしていました。
多民族国家だったクロアチアからしてみれば、ありえないことなんだと思います。
フランチェスコは今週末トリエステに帰るのですが、自分の車で来てるので、同乗者を募ったそうです。
ドイツ人とフランス人とアラブ人だったかな?
もう一人スペイン人が申し込んできたんだけど、もういっぱいだから断ったと言ってたのね。
でも彼は、アラブ人を追い出してスペイン人を乗せたいと言ってたのです。
あー本当にそういう人っているんだと思った。
彼は結構極論派だから、みんながみんなそうではないとは思うんだけど。
確かにアラブ人は見た目怖いけど、前の学校で一緒だったチュニジア人はイスラム教徒でアラブ系だったけどとても親切だったし。
パリ在住だけど。
きっと彼にはアラブ人の知り合いがいないんだと思う。
何事も、交流しないことには偏見は取り除けないわけですね。
今回のクラスメイトはたまたま日本に興味のある人が多かったからよかったのですが、
ミュンヘンやウィーンにいたときは、ほとんど交流しなかったもんな。
言葉の問題があるけれど、それを超えてまで日本人に興味を持つ人がいなかったわけです。
それは日本人に限ったことではなくて、クラスにいたトルコ人も孤独な感じだったし、
どこの国だったか忘れたけれど、アフリカ系の子も孤独でした。
そういう人たちと私たちはよく話してたのですが。
言語ってとても大切だなと思います。
ちょっとドイツ語が話せるだけで、こんなにいろんな国のことを知ることができる。
「フランス人はプライドが高い」と言うのも、フランス語ができればきっとそんな風に思わないんだろうな。
外国語を学ぶというのは、ものすごい根気とエネルギーと時間が必要だと思います。
それだけの気力と時間ともちろんお金を投資して学ぶということは、それだけその言語は話されている文化に興味を持っているということになると思います。
興味のない国の言葉を学ぼうとは誰も思わないはず。
それはつまり、逆の立場で言えばそれだけのエネルギーを費やして自分たちの文化を理解しようとしてくれることはうれしいことです。
日本語を学ぼうと思ったヨーロッパ人はすごいなと思います。
そういう人と出会うとうれしいし、とても好感が持てるわけです。
そういうところから、民族や人種間の偏見て取り除けるんじゃないかなと思います。
私も中国人の知り合いができたら、偏見はなくなるのかな?
10億分の1くらいじゃ納得しないと思うけどね。
今日はアイドル先生がお休みなので、別の先生が来ました。
落ち着き払ったダンディー先生でした。
何がきっかけだったか忘れたけれど、ヨーロッパ経済の話になり、かなり面白かったです。ほとんど授業らしい授業はありませんでした。
リンダはザグレブ出身で、ユーゴの内戦を体験しております。
そのため、彼女の話はとても重みがある。
今週は、終戦直後のドイツ人がアメリカ兵と遭遇したときにどういう感情を持っていたか、
5月8日は「敗戦の日」か「解放の日」か「終戦の日」か、ドイツ人の感情はどうだったのかというテーマでした。
その中で、難民となったドイツ人がアメリカ兵に遭遇し、持ち物を回収されたエピソードとなったときに彼女は、
「どの国の兵士もみんな同じよ。何でも取り上げるのよ」と言っておりました。
彼女は「戦争に正義も悪もないの。何もよくはならないし、苦しめられるのは市民だけ」とも言っておりました。
ドイツ人はすぐに「世界大戦はイギリスが正しく、ドイツが悪かったのだ」と言うけれど、彼女にしてみればそれは偽善だというわけです。
うーむ。言葉の重みが違います。
だからといって、彼女は悲観的だったりするわけではありません。とても明るく、とても楽しい人です。
ジャーナリストなのでいろんなことを知っています。
今日のヨーロッパ経済の話は、ヨーロッパ統合の難しさを浮き彫りにしているようでありました。
リンダとフランチェスコがかなり対立していました。
フランチェスコはだいぶ保守的というか、典型的だなと思いました。
彼はベルルスコーニ支持派で、ベルルスコーニはすべてを改善することができたと考えているそうです。
だから今回の選挙結果は残念だったそう。
リンダは、ベルルスコーニはメディア操作をしているんだと疑っていましたが、フランチェスコはそうは思っていないようです。
彼は結構偏見が多い。
口には出さなかったけれど、多分彼は、クロアチアは貧しいと思っていると思う。
貧しいとまでは言わないけれど、EUに加入するほどの経済力があるとは思っていないだろうと思われる。
私にだって感じ取れるくらいだから、リンダもそれを感じ取っていたと思う。
だからちょっと癇に障ったようで、激しく討論していました。
私は相変わらず蚊帳の外であります。
ちょっとアジア経済の話をしましたが。今は中国の時代だぜって。オリンピックに向けて市場を開放し、企業がどんどん工場を作ってると。
ちょっと古い感じだけど。
ドイツ人はW杯後の経済をだいぶ憂いているようです。今はW杯に向けて活性化しているように見えるけれど、それは一時的なものであり、
来年には税率が19%になるし、失業率は下がらないし…。
ニルスはまったく興味がないらしく、落書きばっかりしてました。
あーイケアの話したな。イケア家具は高級家具に似せて作ってあるけどすぐ壊れちゃうって。
フランチェスコは安物買いの銭失いになるだけだからイケアは買わないと言ってました。
保守的だな。
でも安くて高級っぽい家具が買えればいいじゃん、とニルスは言っていました。
そういえば、イケアの創業者って世界一のお金持ちらしいよ。なんて名前だか忘れたけど。
ビルゲイツじゃないのね。
授業の後に、リンダとフランチェスコとごはんを食べに行きました。
トピックは各国文化であります。
ヨーロッパは陸続きなだけあって、いろいろと文化が交錯してて面白いなと思います。
アジアって、日本を除けばだいたい陸続きだけれど、それぞれ独自の歴史・文化を持っているからどの国も違っていると思うのよ。
同じアジアの国だけど、インドとベトナムと日本と、建物ひとつにしても全然違う。
ヨーロッパの場合は、全部同じように見える。そこら辺のアパートとか。
と思うのは私がアジア人だからかしら?
とにかく日本は特殊な国だなと思いました。
日本にはいろんなものがあるけれど、結局すべて日本の中で完結しているから、「文化の多様性」と言ってもヨーロッパの「多様性」とは違った意味合いだと思うのね。
日本語以外の言葉は使わないし、日本語が使えなければ何もできない。
「日本の駅の表示は日本語しかないんでしょ?」とリンダがびっくりしていました。
多民族国家だったクロアチアからしてみれば、ありえないことなんだと思います。
フランチェスコは今週末トリエステに帰るのですが、自分の車で来てるので、同乗者を募ったそうです。
ドイツ人とフランス人とアラブ人だったかな?
もう一人スペイン人が申し込んできたんだけど、もういっぱいだから断ったと言ってたのね。
でも彼は、アラブ人を追い出してスペイン人を乗せたいと言ってたのです。
あー本当にそういう人っているんだと思った。
彼は結構極論派だから、みんながみんなそうではないとは思うんだけど。
確かにアラブ人は見た目怖いけど、前の学校で一緒だったチュニジア人はイスラム教徒でアラブ系だったけどとても親切だったし。
パリ在住だけど。
きっと彼にはアラブ人の知り合いがいないんだと思う。
何事も、交流しないことには偏見は取り除けないわけですね。
今回のクラスメイトはたまたま日本に興味のある人が多かったからよかったのですが、
ミュンヘンやウィーンにいたときは、ほとんど交流しなかったもんな。
言葉の問題があるけれど、それを超えてまで日本人に興味を持つ人がいなかったわけです。
それは日本人に限ったことではなくて、クラスにいたトルコ人も孤独な感じだったし、
どこの国だったか忘れたけれど、アフリカ系の子も孤独でした。
そういう人たちと私たちはよく話してたのですが。
言語ってとても大切だなと思います。
ちょっとドイツ語が話せるだけで、こんなにいろんな国のことを知ることができる。
「フランス人はプライドが高い」と言うのも、フランス語ができればきっとそんな風に思わないんだろうな。
外国語を学ぶというのは、ものすごい根気とエネルギーと時間が必要だと思います。
それだけの気力と時間ともちろんお金を投資して学ぶということは、それだけその言語は話されている文化に興味を持っているということになると思います。
興味のない国の言葉を学ぼうとは誰も思わないはず。
それはつまり、逆の立場で言えばそれだけのエネルギーを費やして自分たちの文化を理解しようとしてくれることはうれしいことです。
日本語を学ぼうと思ったヨーロッパ人はすごいなと思います。
そういう人と出会うとうれしいし、とても好感が持てるわけです。
そういうところから、民族や人種間の偏見て取り除けるんじゃないかなと思います。
私も中国人の知り合いができたら、偏見はなくなるのかな?
10億分の1くらいじゃ納得しないと思うけどね。
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